View source for Testwiki:Data model/ja

<languages/>
{{Information page|WD:DM}}

Wikidataでは{{wikipedia|Q35120|entities}}を'''データ項目'''{{anchor|item}}(data item)として表現します（例、{{Q|Q80}}と{{Q|Q42944}}はデータ項目です）。
データ項目についての知識は'''文'''{{anchor|statement}}(statement)によって表現され、その基本構造は「主語」「述語」「目的語」から成ります。
たとえば、{{statement|Q80|P108|Q42944}}.

* 文の'''主語'''(subject)はふつうデータ項目で、この場合には{{Q|Q80}}です。
* 文の'''述語'''(predicate)は常にプロパティで、この場合は{{P|P108}}です。
* 文の'''目的語'''(object)は、プロパティごとの「データ型」の値で、この場合には項目である{{Q|Q42944}}です。

文で使用されているプロパティは、文の意味（たとえば主語と目的語との関係の性質）と、'''データ型'''(data type)で指定されるどんな値が使用できるか、の両方を規定します。

たとえば上に示した例では{{P|P108}}プロパティを使っていますが、その値はデータ型が{{datatype|Item}}でなければならず、そのため文の目的語にはデータ項目が設定されます（この例では{{Q|Q42944}}）。

他のデータ型を持つプロパティの例として{{P|P580}}があり、その値はデータ型が{{datatype|time}}でなければならず、そのためある時点を述べることしかできません。

{{anchor|qualifiers}} Wikidataでは文をさらに別のプロパティで修飾することができ、こうしたプロパティは{{ll|Help:Qualifiers|'''修飾子'''(qualifiers)}}と呼ばれます。たとえば、{{statement|Q80|P108|Q42944|P580|June 1980|P582|December 1980}}と述べることができます。

このページにある情報は、Wikidataへの投稿やWikidataの利用には必要ではありません。
Wikidataでの投稿や利用については、{{ll|Wikidata:Introduction}} と {{ll|Wikidata:Data access}} のページを参照してください。

<span id="Three_levels_of_data_models"></span>
== データモデルの3つのレベル ==

Wikidataは{{ll|Wikidata:Wikibase|Wikibase}}ソフトウェアを利用しています。
Wikibaseでは{{data|item=Q115463072|property=P1114}}のデータ型が定義されていますが、そのままでは{{ll|Help:Properties|プロパティ}}は1つもありません。
しかしWikidataには[[Special:ListProperties|{{pages in namespace|property}}のプロパティ]]があり、これらはWikidataのためにWikidata自身において定義されています。
（すごく大きな数ですが、このうち{{#expr: {{PAGESINCAT:Properties with external-id-datatype|R}}*100/{{pages in namespace|property|R}} round 0 }}%は{{ll|Help:Data type#external-id|外部識別子}}であり、項目を他のデータベースにリンクするためのものです。）

Wikidataにおいて「{{wikipedia|Q1172480|データモデル}}」というとき、実際には次の3つのいずれかを指しています。

* Wikibaseソフトウェアのデータモデル（単純なセマンティックトリプルよりも多少手の込んだもの<ref>項目にはラベル、説明、別名、サイトリンクを付けることができ、文にはランクがあり修飾子や出典を付けることができ、値として「値なし」や「不明の値」を指定できる。</ref>)
* Wikibaseのデータモデルの上にWikidataが構築した基礎的データモデルで、{{P|31}}、{{P|P279}}、{{P|P1647}}といった主要プロパティを含むもの
* トピック特異的なデータモデル（たとえば{{Q|Q5398426}}のインスタンスには、プロパティとして{{P|P1113}}と{{P|P2437}}がある）

この3種のデータモデルについてはそれぞれ別のページで説明されています。

* Wikibaseソフトウェアのデータモデルについては、mediawiki.orgにある[[mw:Special:MyLanguage/Wikibase/DataModel|仕様書]]に技術的な説明が、[[mw:Special:MyLanguage/Wikibase/DataModel/Primer|手引き]]により分かり易い説明があります
* Wikidataの基礎的データモデルは厳密には定義されていませんが、このページで説明を試みています
* 様々なトピック特異的なデータモデルについては、{{P|P1963}}によっておおまかに記述されており、より形式的には[[#Entity schemas|エンティティスキーマ]]により記述されます。

Wikidataにはデータをどのようにモデル化するかを決定する中央集権的な当局がなく、公の議論を通して{{ll|Wikidata:Community|コミュニティ}}が共同して決定するということに注意してください。
Wikidataのデータモデルは時間と共に進歩してきたもので、現在も進歩の途上にあります。新しいデータ型が導入され、新たなプロパティが提案され作成され、問題のあるプロパティが非推奨となり、プロパティ制約やエンティティスキーマによってプロパティがどのような意味を持つかをより良く記述するための努力が継続しています。


<span id="Data_model_of_Wikibase"></span>
== Wikibaseのデータモデル <span id="wikibase"></span> ==

{{properties by datatype|style=float:right; margin-left: 1em}}

Wikidataのデータモデルは{{ll|Wikidata:Wikibase|Wikibase}}のデータモデルに基づいており、[[mw:Special:MyLanguage/Wikibase/DataModel|仕様書]]に技術的な説明が、[[mw:Special:MyLanguage/Wikibase/DataModel|手引き]]により分かり易い説明があります。

Wikidataは拡張機能によってWikibaseデータモデルを拡張しています。もっとも有名なのは[[mw:Special:MyLanguage/Extension:WikibaseLexeme|WikibaseLexeme]]で、{{ll|Wikidata:Lexicographical data|語彙データ}}のために[[mw:Special:MyLanguage/Extension:WikibaseLexeme/Data Model|WikibaseLexemeデータモデル]]で説明されているように3つのエンティティタイプ（「語彙素」(Lexeme)、「語形」(Form)、「語義」(Sense)）を追加します。WikidataではWikibaseにデータ型をさらに追加するためいくつの拡張機能をつかっており、それは{{ll|Wikidata:Data model#Data types}}に記述されています。

<span id="Data_types"></span>
=== データ型 ===

Wikidataのデータ型は{{ll|Help:Data type}}で記述されていて、[[Special:ListDatatypes]]に一覧があります。
Wikidataは以下の3つの拡張機能によって[[mw:Special:MyLanguage/Wikibase/DataModel#Datatypes and their Values|Wikibaseのデータ型]]を拡張しています。

* [[mw:Special:MyLanguage/Extension:WikibaseLexeme|WikibaseLexeme]]は、追加導入されたエンティティタイプに対応する{{datatype|lexeme}}、{{datatype|sense}}、{{datatype|form}}のデータ型を追加します。
* [[mw:Special:MyLanguage/Extension:Math|Math]]は{{ll|Help:Data_type#math|数式表現のためのデータ型}}を追加します。
* [[mw:Special:MyLanguage/Extension:Score|Score]]は{{ll|Help:Data_type#musical-notation|楽譜表記のためのデータ型}}を追加します。

これはWikibaseのデータ型が[[mw:Special:MyLanguage/Wikibase/Developing extensions#new-datatype|拡張可能]]であるため可能になっています。
さらなるデータ型の導入は[https://phabricator.wikimedia.org/tag/datatypes/ Phabricatorで提案]できます。

Wikibaseデータモデルには[https://doc.wikimedia.org/Wikibase/master/php/docs_topics_json.html JSONによる正準表現]があり、
{{ll|Wikidata:JSON format}}で詳しく説明されています。

データ型によっては制限もあることに注意してください。それは{{ll|Help:Data type#limitations|Help:データ型}}に一覧されています。

また{{datatype|string}}と{{datatype|external-id}}には意味論上明確な差がないことに注意してください ... 文字列プロパティが外部識別子であることもありますし、{{P|P1630}}は両方に対して機能します。

<span id="Ranks"></span>
=== ランク ===

Wikibaseのすべての文には3つ（「標準」(normal)、「非推奨」(deprecated)、「推奨」(preferred)）のうち1つのランクがあります。これらランクの意味については{{ll|Help:Ranking#Usage}}を参照してください。

=== 「値なし」と「不明な値」 ===
{{See also|Help:Statements#Unknown or no values}}
* {{statement|S|P|{{novalue}} }} そのような値が存在しないことを意味します (&equiv; &not;&exist; X ({{statement|S|P|X}}))
* {{statement|S|P|{{unknownvalue}}}} 以下のいずれかを意味します
** かつては分かっていた値が時とともに失われてしまった (e.g. {{statement|Q7132144|P569|{{unknownvalue}}}})
** 正確な値が分かっていたことはないし今後分かることもおそらくない (e.g. {{statement|Q523|P1114|{{unknownvalue}}}})
** 文を作成したWikidata投稿者は値が存在することを知っているが、値自体を知らない
** 値は既知のオブジェクトだが、Wikidataにそのオブジェクトの項目がない（おそらくそれほど特筆性がないため）。


<span id="Order_of_values"></span>
=== 値の順序 ===

Wikibaseは値を常に特定の順序（デフォルトでは挿入された順）で格納していますが、一般論として値の順序はいかなる意味も暗示しません。
そのかわり、意味上の順序は修飾子で表現されます。たとえば
* {{P|P527}}の値の順序を{{P|P1545}}で修飾する、例:{{st|Q11698|P527|Q48416|P1545|<nowiki/>1}}
* {{P|P348}}の値を{{P|P577}}のような時刻に基づく修飾子で修飾する 

修飾子で表現される順序が、ユーザーインターフェースやAPIにおける値の順序と一致しているとは限らないことに注意してください。こうしたインターフェースは単に直列化された際の順序で値を返しているだけで、それは修飾子で表現される意味上の順序と一致したりしなかったりするからです。<ref>[[phab:T173432|Phabricator task T173432: Sort claims of a property in meaningful way]]</ref>

<span id="Fundamental_entities"></span>
== 基礎的エンティティ <span id="fundamental-entities"></span> ==

Wikidataの基礎的なプロパティについては{{ll|#Fundamental properties}}で説明されています。

詳しいことについて、あるいはWikidataの{{wikipedia|Q324254|オントロジー}}に関心がある方は、[[Special:MyLanguage/Wikidata:WikiProject Ontology|Ontology WikiProject]]を参照してください。

<span id="Fundamental_properties"></span>
=== 基礎的プロパティ ===

注: この節では読者が{{wikipedia|Q211790|論理演算子}}に馴染みがあることを前提としており、より平易な説明については{{ll|Help:Basic membership properties}}を参照してください。
Wikidataにおける3つのおそらく最も重要なプロパティは、[https://www.w3.org/TR/rdf-schema/ RDF Schema仕様]に記載されている{{Wikipedia|Q1751819}}に基づいています。
* {{P|31}}は[https://www.w3.org/TR/rdf-schema/#ch_type rdf:type]に相当します
* {{P|P279}}は[https://www.w3.org/TR/rdf-schema/#ch_subclassof rdfs:subClassOf]に相当します
* {{P|P1647}}は[https://www.w3.org/TR/rdf-schema/#ch_subpropertyof rdfs:subPropertyOf]に相当します

これらのプロパティには以下の意味があります

* {{statement|A|P31|B}} &and; {{statement|B|P279|C}} &rArr; {{statement|A|P31|C}}
* {{statement|P<sub>1</sub>|P1647|P<sub>2</sub>}} &and; {{statement|A|P<sub>1</sub>|B}} &rArr; {{statement|A|P<sub>2</sub>|B}}

{{P|P279}}と{{P|P1647}}はどちらも推移的プロパティであることに注意してください。

* {{statement|P|P31|Q18647515}} &and; {{statement|A|P|B}} &and; {{statement|B|P|C}} &rArr; {{statement|A|P|C}}

{{ombox |text =
{{P|31}}と{{P|279}}の[[Wikidata_talk:Data_model#Subproperties_of_P31_and_P279|サブプロパティがWikidataにはあります]]。
<p>
Wikidataのデータを利用するときにはそのことを忘れずに考慮してください。
{{quickquery|?property wdt:P1647 wd:P31|description=yes|{{label|P31}}のサブプロパティ}}
と
{{quickquery|?property wdt:P1647 wd:P279|description=yes|{{label|P279}}のサブプロパティ}}
を参照してください。
}}

もう1つの重要なプロパティは{{P|P1696}}で、これは[https://www.w3.org/TR/owl-ref/#inverseOf-def owl:inverseOf]に相当し以下のような意味を持ちます。

* {{statement|P<sub>1</sub>|P1696|P<sub>2</sub>}} &and; {{statement|A|P<sub>1</sub>|B}} &rArr; {{statement|B|P<sub>2</sub>|A}}

<span id="Restrictiveness_of_qualifiers"></span>
==== 修飾子の制限性 <span id="restrictiveness-of-qualifiers"></span> ====

{{ll|{{FULLPAGENAME}}|anchor=qualifiers|修飾子}}は制限的または非制限的のいずれかです。
制限的な修飾子は文の意味やスコープを変化させるため、データ利用者がWikidataの文を正しく解釈するために考慮する必要があります。
これに対し、非制限的な修飾子はただ追加情報を加えるだけなので、文の意味やスコープを変化させることなく安全に無視することができます。

制限的な修飾子の例

* 文が適用される場所を制限する修飾子（例:{{P|P1001}}や{{P|P3005}}）
* 文が{{quickquery|?property wdt:P31 wd:Q115429021|適用される時間|description=yes}}を制限する修飾子（例:{{P|P580}}や{{P|P582}}）
* 文の適用される方法を限定する修飾子（例:{{statement||P5102|Q110143752}}）

プロパティが修飾子として使われた時の制限性は、現状では{{statement||P31|Q61719275}}と{{statement||P31|Q61719274}}で表現されています
（いつもどおり{{P|31}}の推移性を考慮に入れる必要があります）。

残念ながら、修飾子として使った際に制限的であったり非制限的であったりする明確でないプロパティもあるので、修飾子プロパティは4つのカテゴリに分類することができます。

* 修飾子として使った際に{{quickquery|?prop wdt:P31/wdt:P279* wd:Q61719275 FILTER NOT EXISTS { ?prop wdt:P31/wdt:P279* wd:Q61719274 }|description=yes|明らかに制限的なプロパティ}}
* 修飾子として使った際に{{quickquery|?prop wdt:P31/wdt:P279* wd:Q61719274 FILTER NOT EXISTS { ?prop wdt:P31/wdt:P279* wd:Q61719275 }|description=yes|明らかに非制限的なプロパティ}}
* 修飾子として使った際に{{quickquery|?prop wdt:P31/wdt:P279* wd:Q61719274 . ?prop wdt:P31/wdt:P279* wd:Q61719275|description=yes|制限的であったり非制限的であったりするプロパティ}}
* 修飾子として使った際に[https://query.wikidata.org/embed.html#{{urlencode:
SELECT DISTINCT ?prop ?propLabel ?propDescription WHERE {
    { ?prop wdt:P31/wdt:P279* wd:Q15720608 }
    UNION { ?prop p:P2302 [ ps:P2302 wd:Q53869507; pq:P5314 wd:Q54828449 ] }
    FILTER NOT EXISTS { ?prop wdt:P31/wdt:P279* wd:Q61719274 }
    FILTER NOT EXISTS { ?prop wdt:P31/wdt:P279* wd:Q61719275 }
    SERVICE wikibase:label { bd:serviceParam wikibase:language "[AUTO_LANGUAGE],en". }
}
|PATH}} 制限性について分類することができないプロパティ]


<span id="Negation"></span>
==== 否定 <span id="negation"></span> ====

Wikibaseには{{wikipedia|Q190558|negation}}の組み込みサポートがなく、そのため否定は別個のプロパティとして表現する必要があります。
たとえば{{P|P527}}の否定は{{P|P3113}}です。
このような否定プロパティは{{quickquery|?prop wdt:P11317 ?other FILTER NOT EXISTS { ?prop wdt:P31 wd:Q115449020 }|わずかな<!-- TODO: insert dynamic number how many -->プロパティ}}に対してのみ存在しています。
新たな否定プロパティの必要が出てきたら、{{ ll|Wikidata:Property proposal|提案することができます}}。

否定プロパティの意味論は{{P|P11317}}で次のように表現できます。

* {{statement|P<sub>1</sub>|P11317|P<sub>2</sub>}}  &and; {{statement|A|P<sub>1</sub>|B}} &rArr; &not;&exist; {{statement|A|P<sub>2</sub>|B}} もし双方の文に同じ{{ll|#restrictiveness-of-qualifiers|制限的な修飾子}}があるか、まったくない場合
* {{statement|P<sub>1</sub>|P11317|P<sub>2</sub>}} &rArr; {{statement|P<sub>2</sub>|P11317|P<sub>1</sub>}} ({{P|P11317}}は対称的プロパティです。)

あるプロパティがなにかが存在しないことを表現しているかどうかは、現在{{statement||P31|Q115449020}}で表されています。

<span id="Differences_from_OOP"></span>
==== オブジェクト指向プログラミングとの違い ====

{{wikipedia|Q79872}}とは違って、あるエンティティがインスタンスでありかつクラスであることを妨げるものはありません。

また、あるエンティティは複数のクラスのインスタンスとなり得るし、複数のクラスのサブクラスにもなり得ます。

最後に、あるインスタンスが親クラスから全ての文を自動的に継承することを期待するかもしれませんが、{{ll|Wikidata:Data model#Inheritance}}で説明されているとおり明示的に当てはまりません。

<span id="Inferring_classes"></span>
==== クラスの推測 ====

プロパティには以下の意味がある{{P|P10726}}を指定できます。
* {{statement|P|P10726|C}} &and; {{statement|A|P|B}} &rArr; {{statement|B|P31|C}}

クラスを{{P|P2737}}や{{P|P2738}}を使って他のクラスの{{wikipedia|Q185359|和集合}}または{{wikipedia|Q842620|非交和}}と定義することができます。その意味は以下の通りです。

以下のように定義したとき<math>\text{classesOf}(X) := \{C \mid X \text{ is an instance of } C \}</math>

クラスに以下の意味を持つ{{P|P2737}}を指定できる。

* {{statement|C|P2737|Q23766486|P11260|S<sub>1|P11260|S<sub>2|P11260|S<sub>...|P11260|S<sub>N}} &and; {{statement|X|P31|C}} &rArr; classesOf(X) &cap; {S<sub>1</sub>, S<sub>2</sub>, ..., S<sub>N</sub>}| &ne; {}

クラスに以下の意味を持つ{{P|P2738}}を指定できる。

* {{statement|C|P2738|Q23766486|P11260|S<sub>1|P11260|S<sub>2|P11260|S<sub>...|P11260|S<sub>N}} &and; {{statement|X|P31|C}} &rArr; |classesOf(X) &cap; {S<sub>1</sub>, S<sub>2</sub>, ..., S<sub>N</sub>}| = 1

<span id="Inheritance"></span>
=== 継承 <span id="inheritance"></span> ===

{{wikipedia|Q79872}}に馴染みがある場合、あるクラスのインスタンスが、クラスの文を継承することを期待するかもしれません。
これは一般的には当てはまりません。たとえば、{{statement|Q726|P2579|Q1157006}}と{{statement|Q4780432|P31|Q726}}というだけでは{{statement|Q4780432|P2579|Q1157006}}という意味にはなりません。
しかし継承されるであろうプロパティもあります。

{| class=wikitable
! プロパティ !! 逆のプロパティ
|-
| {{P|P527}} || {{P|P361}}
|-
| {{P|P1552}} || ''なし''
|-
| {{P|P828}} || {{P|P1542}}
|-
| {{P|P2283}} || {{P|P1535}}
|}

たとえば{{statement|Q115449506|P361|Q466}}と{{statement|Q866|P31|Q115449506}}で{{statement|Q866|P361|Q466}}を正しく推論できます。

こうした推論をする場合には、{{ll|Wikidata:Data model#Does a statement apply?}}で説明されているように、ランク、{{ll|#restrictiveness-of-qualifiers|制限的な修飾子}}、否定を忘れずに考慮してください。

<span id="Does_a_statement_apply?"></span>
=== この文は適用されるか? ===

ある特定の文が所与のエンティティに適用されるかどうかを判断するための概略を次に示します。

# {{ll|Help:Deprecation|非推奨ランクとされた}}文は適用されません。
# {{ll|#restrictiveness-of-qualifiers|restrictive qualifier}}がある文は、その制限的な修飾子にしたがう場合にのみ適用されます。
# いくつかのプロパティの文は継承されるはずです（{{ll|#Inheritance|inheritance}}を参照）。ただし{{ll|#Negation|negation}}で説明されているように、インスタンスや中間クラスにおいて親クラスから継承した文が否定されるかもしれません。


<span id="Reflexive_statements"></span>
=== 再帰的な文 ===

Aがクラスの場合{{statement|A|P|A}}は意味が次のいずれなのか不明確になります。

# AのインスタンスがAのインスタンスとの間に関係Pを持つ（同じインスタンスかもしれないし違うインスタンスかもしれない）
# AのインスタンスがAの異なるインスタンスとの間に関係Pを持つ（同じインスタンスではない）
# Aのインスタンスが自身との間に関係Pを持つ

これらを区別するための修飾子プロパティを導入する提案について{{pps|object is}}を参照してください。

<span id="Format_string_properties"></span>
=== 書式指定用のプロパティ ===

Wikidataには{{P|P1630}}、{{P|P8404}}、{{P|P7470}}のような書式指定用のプロパティがあります。

こうしたプロパティの書式指定のやり方や、どのような値が生成されるのかについて、今のところ機械可読な方法では記述されていませんが、提案中の{{pps|format string}}プロパティが導入されれば変わるでしょう。


<span id="Property_constraints"></span>
== プロパティ制約 ==

Wikidataではプロパティの誤用に対処するために{{ll|Help:Property constraints portal|プロパティ制約}}を利用しています。
プロパティ制約は[[mw:Special:MyLanguage/Extension:WikibaseQualityConstraints|Extension:WikibaseQualityConstraints]]により実装されていて
2017年以降それぞれのプロパティで{{P|P2302}}を使って記述されています。 <ref>[[phab:T102759|Phabricator task T102759: Migrate constraints from property talk pages to statements on properties]]</ref>
こうしたプロパティ制約への違反はWikidataのユーザーインターフェース上に直接表示されます。

さらに複雑なプロパティ制約は{{ll|Wikidata:SPARQL query service|SPARQL}}クエリとして実装しプロパティの議論ページに{{tl|Complex constraint}}を用いて配置することができます。
こうした複雑なプロパティ制約に対する違反は、ボットによって[[:Category:Complex constraint violation reports]]カテゴリの中に定期的に報告されます。

プロパティ制約についての詳細については{{ll|Help:Property constraints portal|the help portal}}や[[Special:MyLanguage/Wikidata:WikiProject property constraints|property constraints WikiProject]]を参照してください。

<span id="Topic-specific_data_models"></span>
== トピック特異的なデータモデル <span id="topic-specific"></span> ==

Wikidataは、芸術、生物学、国、都市、記念物、映画、人物、ソフトウェア、ウェブサイト、文章など、多くのトピックを取り扱います。
こうしたトピックにおいてなんらかの{{ll|Wikidata:Notability|特筆性がある}}全てのエンティティは{{ll|#statement|文}}を伴う{{ll|#item|データ項目}}として表現される必要があります。
では特定のエンティティタイプにどんな文を作成し、それらの文にどんなプロパティを使用すればいいのでしょうか？
こうした問いに対する答えは、特定のトピックに対して使用されるべき、トピック特異的なデータモデルの対象となります。
では所与のトピックに対してどのデータモデルを使うべきでしょうか？それは公の議論によってWikidataコミュニティが協力して決定します。
Wikidataにおける特定のトピックについての議論や努力は{{ll|Wikidata:WikiProjects|WikiProjects}}で取りまとめられています。

トピック特異的なデータモデルはどこで見つけられるでしょうか？

* データ項目中の{{P|P1963}}の文<br>たとえば{{statement|Q5398426|P1963|P1113}}は、{{Q|Q5398426}}のインスタンスには通常{{P|P1113}}プロパティの文があることを表現しています。
* 「データモデル」（「データ構造」「項目の構造」あるいは単に「モデル」と呼ばれることもあります）についてのページは、[[:Category:Data models|このカテゴリ]]や[[:Template:Topic-specific data models|このテンプレート]]で見つけることができます。 <ref>こうした多様性は将来的に標準化することができるでしょう</ref>
* [{{fullurl:Special:Search|search=intitle%3A%2F(data%20models%3F%7C\%2Fproperties)%2Fi&ns4=1&prefix=Wikidata%3AWikiProject}} WikiProjectページのサブページ]、例えば {{ll|Wikidata:WikiProject Movies/Properties}}
* {{ll|Wikidata:WikiProject Schemas|エンティティスキーマ}}は{{ll|Wikidata:Database reports/EntitySchema directory|EntitySchema directory}}で見つけることができます。たとえば{{E|17}}

<span id="Entity_schemas"></span>
=== エンティティスキーマ ===

プロパティ制約に代わるアプローチとして、{{wikipedia|Q29377880}}データモデリング言語が使用されています。
Wikidataではこうしたスキーマはwikidata.orgウィキの<code>EntitySchema:*</code>名前空間に格納することができます（これはMediaWiki拡張機能の[[mw:Special:MyLanguage/Extension:EntitySchema|EntitySchema]]が実現しています）。
Wikidata用にこうしたスキーマを確立する努力はまさに途上であることに注意してください。
EntitySchemaデータタイプが実装されていないため、[[Wikidata:Property proposal/Shape Expression for class|Shape Expression for class]]プロパティの提案は現在保留中になっています。<ref>[[phab:T214884|Phabricator task T214884: linking Schemas in statements]]</ref>

Wikidataスキーマについての詳細情報は[[Special:MyLanguage/Wikidata:WikiProject Schemas|Schemas WikiProject]]を参照してください。


<span id="See_also"></span>
== 関連項目 ==

* {{ll|Wikidata:Topics/Wikidata|Wikidata in Wikidata}}
* {{ll|Wikidata:Data access}}
* {{ll|Wikidata:Coverage}}

<span id="References"></span>
== 脚注 ==

<references/>

{{Translation categories}}
[[Category:Wikidata{{#translation:}}]]
[[Category:Data models| ]]